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2003(平成15)年
「次世代育成支援対策推進法」と
「少子化対策基本法」成立
この年の7月に「次世代育成支援対策推進法」が成立・公布されました。この法律は、次代の社会を担う子どもが健やかに生まれ、育成される環境の整備を行う「次世代育成支援対策」を進めることを目的に作られたものです。
この法律は、子育ての支援は国や地方公共団体の他に、企業の関与を謳っていることが特徴で、301人以上(平成23年4月1日以降は101人以上)の労働者を雇用する事業主は、「一般事業主行動計画」(以下「行動計画」といいます。)を策定し、速やかに届け出なければならないと規定され、雇用する労働者が300人以下(平成23年4月1日以降は100人以下)の事業主には、同様の努力義務があるとしています。
この法律に基づき企業、法人、団体などの職場が十分な次世代育成支援対策を持っている場合は国によって認定され「くるみん」マークをその商品やサービスなど付けて表示できることになりました。
さらに7月23日には超党派の国会議員により「少子化社会対策基本法」が成立し、9月に施行されました。この法律の成立にあたっては、衆議院での審議過程で出産について国家が関与することは「女性の自己決定権の考えに逆行する」との批判を受けたため、前文には「結婚や出産は個人の決定に基づく」というくだりが盛り込まれました。
この法律は少子化社会に対応する基本理念や国、地方公共団体の責務を明確にした上で、安心して子供を生み、育てることのできる環境を整えることを定めたものです。少子化対策には保育や医療の充実や子育てをしながら働きやすい環境の整備などはもちろんのことですが、同時に雇用の安定や教育環境の整備なども同時に必要であることは、改めていうまでもありません。
SARS集団発生:3月、原因不明の肺炎が香港や中国広東省、ベトナムで集団発生。アジア、北米、欧州などにも広がった。この症状は重症急性呼吸器症候群(SARS)と呼ばれ、4月に新型のコロナウイルスが原因と断定され。最初の流行の2002年11月から2003年7月に終息するまでの患者数は32カ国・地域で8000人を超え、約1割が死亡した。この影響で海外旅行や出張の中止や延期が相次いだ。
「負け犬の遠吠え」出版、ベストセラーに:10月に出版されたエッセイスト酒井順子による「負け犬の遠吠え」がベストセラーに。「30代、未婚、子なしはどんなに仕事ができても『負け犬』なのです」というショッキングな文章には賛否両論が入り乱れるも、「負け犬」というネーミングは当事者である「仕事を持つ30代以上の独身女性」が自虐ネタに使ったり、マーケティングの世界では「負け犬市場」(可処分所得の多い30代女性)などという使われ方をして、流行語になった。
「女性のキャリア形成支援」「男女共同参画」「大人の学びなおし」をメインテーマに取材や講演を手掛けて30年。仕事を通じて「誰もが自分らしく生きることができる社会」の実現に関われたらと思っています。
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