私が仕事を始めてから30年余りになります。新卒で就いた仕事は新聞記者。32歳で独立してからは「女性のキャリア形成支援」を中心テーマとした仕事を続けてきました。

私がフリーランスとなった1990年代初頭は、現在にも増して「女性」に関連したテーマは「マイナーな分野」と見なされがちでした。また「フリーランス」「自由業」という就業形態に対してもどこか否定的なニュアンスが漂っていたような記憶があります。「せっかく定年までいられる会社に入社できたのに、なぜ?」とどれだけの人に言われたことでしょうか。

しかし、今振り返ってみると自分の価値観に従ってその時々の選択をしてきたことが、現在の私の礎となっているように思います。このように考える契機のひとつとなったのが、リンダ・グラットン教授の著書である「Life  Shift」(ライフシフト)との出会いと、ご自身との対話でした。

グラットン教授は「これからの社会では誰もが人生のどこかで自由業者として仕事をする時期がくる」と述べておられます。この言葉を耳にした時、私は30代で独立した自分の選択に新たな価値を付与されたように感じました。そして、四半世紀の時を経た今、自らの体験を何らかの形で社会に還元していくことが今後の私のミッションのひとつではないかと考えるに至りました。

この度ウェブサイトのリニューアルにあたり、私の情報発信がささやかでも何かのお役に立てること、そしてこのサイトの存在がご来訪くださる方と私自身双方にとって、新たな視点や発想につながる場となることを願ってごあいさつとさせていただきます。

【福沢恵子略歴

1958年東京都生まれ。早稲田大学政治経済学部在学中の1980年に女子学生が作る就職情報誌「私たちの就職手帖」を創刊、初代編集長を務める。卒業後朝日新聞記者を経て1990年よりフリーランス・ジャーナリストとしての活動を開始。2003年より東京家政大学人間文化研究所助教授、日本女子大学リカレント課程客員教授、昭和女子大学グローバルビジネス学部特命教授等を歴任(キャリア開発論、ジェンダー論)。現在、公益財団法人日本女性学習財団理事。日本文藝家協会会員。ライフワークとしては40年以上にわたる料理本研究を続け、「料理・レシピ本大賞」には初回より特別選考委員として参加している。

 

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ごあいさつ

福沢恵子

「女性のキャリア形成支援」「男女共同参画」「大人の学びなおし」をメインテーマに取材や講演を手掛けて30年。仕事を通じて「誰もが自分らしく生きることができる社会」の実現に関われたらと思っています。 

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